理学部本館の4階に研究室があります。また、旧ボイラー室を改修した生物資源棟に動物飼育室があります。

2016年9月更新



研究テーマ
 当研究室では、アフリカツメガエルを材料として変態期に起こる組織・器官のさまざまな変化の研究に取り組んでいます。水中生活をしていたオタマジャクシが変態によって陸生のカエルへと変化するとき、食性、呼吸、窒素代謝物の排泄などが大きく変化します。変態に伴っておこるこれらの変化は、変態ホルモンである甲状腺ホルモンによって制御されています。必要な器官が形成され、不要となる器官が壊されていく過程は、厳密に制御されていなければ個体の生存が脅かされます。また、変態終了後も成体器官は発生を続け完全に機能する複雑な構造へと変化します。私たちは、これらの変化に関してステージごとに組織レベルで細かく観察することによって、甲状腺ホルモンによって制御されている現象、細胞間の相互作用が重要な役割を果たす現象など、変態の時期や、器官の部位ごとの違いを明らかにすることを目標として、現在、下記の4つのテーマに関して研究を進めています。


研究材料
当研究室では、アフリカツメガエルを実験材料として用います。ホルモン注射により産卵を誘発して、得られた受精卵からオタマジャクシを育てています。


設備  主に形態学的特徴に着目して研究を行うため、当研究室には様々なタイプの顕微鏡があります。種々の光学顕微鏡(明視野、暗視野、位相差、ノマルスキー微分干渉、蛍光)など。これらの顕微鏡を、見たいものに応じて使い分けます。また、走査型および透過型電子顕微鏡も必要に応じて使用できる環境にあります。トップページの写真は、アフリカツメガエルの骨格標本です。変態期には成体で機能する器官が形成され幼生で機能していた器官が退縮し、骨格も大きく変化しています。