井上幹生教授
私の研究分野は、おそらく、河川生態学という分野に該当します。主に魚類や底生無脊椎動物(水生昆虫)を対象とした野外研究を行っています。
私のたちの身の回りの自然は実に様々で、例えば、多くの種の魚が豊富に生息している川もあれば、逆に種数も個体数も少ない生物相の貧弱な川もあります。そのようなメンバー構成や生息量の違いは、どのような要因によって決まっているのでしょうか。水質や水温といった環境条件の違い、競争や捕食といった生物間関係、また、森林や海など周囲の生態系とのつながりなど、様々な要因が考えられます。そのような関係に対する理解を深めていくことで、よりよい河川環境の維持・再生や生物多様性の保全に貢献できればと考えています。